期待値を上げる方法とそのルール修正案
こんにちは古川一(ふるかわ はじめ)です。
この記事はカリキュラム第13の内容になります。記事は古川監修/助丸編集で執筆しています。
古川のカリキュラムを受講しているなら、「なんとなく自分のトレードルールを作るイメージができるようになった」という段階まで来ているかと思います。
ひとまずその段階をクリアした方へ向けての次のステージの記事になります。
受講していない方は
・既に自分なりのトレードルール(手法)をデモトレード等で試してみたことがある
・トレード売買記録を付けられる
・トレードにおいての期待値の意味と優位性を理解している
・トレードルールの修正が少しはできる
ということが前提知識・技能となってきます。
さて、トレードルールを作れるといっても最初から期待値の高いトレードルールを作り出すのはかなり難易度が高いです。
最初はどうしても期待値がマイナス(損失が発生する)トレードルールになりがちです。
そこで、トレードルールが作れた次のステップとして期待値マイナス(収支プラマイゼロ含む)のトレードルールをどうやって期待値プラスにするのか?という方法論をお伝えします。
今回は「期待値を上げる手順」ではなくあくまでも「こんな方法があるよ」という内容になります。(※手順については次の段階の記事で紹介します)
ではさっそく期待値をプラスに修正する為に必要な方法をいくつか紹介します。
期待値をプラスに修正する為に必要な方法
今回紹介する方法論は以下の3つです
- トレードルールの数値を変更
- トレードルールにフィルターを加えてみる
- 証券会社を変えてみる
では、各方法論の要点を解説します。
1,トレードルールの数値を変更
現時点で期待値が思わしくないトレードルールの「エントリー」・「利食い」・「損切り」の各数字を変える方法です。
例えば、現在損切りをマイナス2%で行っているトレードルールの損切りをマイナス3%にするといった感じです。
(利食いだったら、いままで損益率10%で利食いしていたルールを8%に変えてみるなど…)
この数字の修正は3か所とも一度に変えるのもいいのですが、基本は1カ所ずつ変えてみるところから始めます。
この方法のいいところは1カ所でも数値を少し変えるだけでトレードの成績がかなり変わるところです。
悪いところとしては、慣れないと検証作業にとても時間がかかるのと、検証方法がそもそも少し難しいので初めてやる場合、勘違いや計算ミスをしやすい作業になるといったところです
2,トレードルールにフィルターを加えてみる
フィルターと聞いてもイメージが沸かない人もいると思います。
簡単に説明すると「既存のルールに追加でトレードルールを1つ加える」といった表現が分かりやすいと思います。
例えば、いままでサインが出た銘柄の売買代金を一切無視してトレードしていたものを、「サイン当日の売買代金が5億円以上の銘柄に限定してエントリーする」
といったような簡易的なトレードルールを1つ加えるという感じです。これがフィルターの概念になります。
フィルターを通すと成績の悪い余分な(主に負けている)トレードを排除する効果が期待できます。
ここでいう余分なトレードとは、期待値が悪いトレード(主に負け)のことです。
このトレードフィルターは、期待値がプラスになったあとも突き詰めることでより期待値を上げるトレードルールに仕上げることができるのでかなり重要です。
トレードフィルターは先ほど例に出した「売買代金n円以上」といった他にも、様々なフィルターが存在します。
トレードフィルターは期待値を上げるトレードルールを作るためには必要不可欠な存在ですが、扱いを間違えると「数字上は良いが、実際は使えない」といったこともありますので注意です。
あと、フィルターは自分のアイディア次第で真価が発揮されるので、新しいフィルターをトレードルールに組み込むかといった場合にはアイディア力が必要です。
※古川のカリキュラムでは期待値がプラスになりやすいトレードフィルターを紹介しています。
>トレードフィルターの特性
用法用量を守ろう的な話なのですが、トレードフィルターには以下の性質があります。
・フィルターをかけることでトレードルールの性能が格段に上がる可能性がある
・フィルターの種類とフィルターの個数、トレードルールには相性がある
・カーブフィッティングになる可能性がある ※最後に解説します
・フィルターをかければかけるほどトレード回数が減る
期待値はトレードフィルターをかけてトレード回数を減らすと上がる傾向があります。(絶対ではない)
成績の良いトレードルールを作るのに実は期待値だけではなくトレード回数も大事になってきます。
例えば、いくら期待値がよくても1年間に3回しかトレードしなかったらそれは優秀なトレードルールとはいえません。
場合によっては期待値が高いルールより、期待値が低くてもトレード回数が多い方が、年間利益が多いケースも多々あります。
どれくらいトレード回数がいいという数字はとくに決まっていませんが、少なくとも1年間に50回~100回程度は最低限トレード回数(試行回数)を確保したトレードを作るといいです。
※トレード回数は大いに越したことはありません。
期待値を追求していくと沢山フィルターをかけたくなってしまいますが、いたずらにフィルターを増やしても上記のように成績がついてこない可能性があるし、
フィルターをたくさんかけてトレードルールを複雑にすると継続が難しかったり、ミストレードが増えてしまったりもするので慣れるまではフィルターは多くても3つぐらいにするのがオススメです。
3,証券会社を変えてみる
意外と気にしていない人が多いのですが、期待値を上げるためには証券会社の手数料はかなり重要なポイントです。
今使っている証券会社を、手数料等のコストの低い証券会社に変えることでその差だけ単純に期待値が上がります。
「当たり前じゃないか」
と思うかもしれませんが、みなさん意外と面倒で触れないポイントです。
以上の3つが期待値をプラスにするために必要な方法論です。
カーブフィッティング
少し脱線してしまいますが、トレードルールを修正していくうえで気を付けなければいけない概念がありますそれを「カーブフィッテング」と呼びます。
「カーブフィッティング」とは”データの成績をあげようとして、気づかないうちに都合のいい調整をしてしまっている状態”のことです。
初心者が行いがちなミスとして、大きな損失をしているトレードをしないようにそれを回避する為にルールを変えるといったことが挙げられます。
本来の理想は「トレードルールにフィルターをかけた結果、自分の意志の介入なく期待値がよくなった」というものであって、
先に思わしくないデータを回避する(トレードを行わない)前提でフィルターをかけると、カーブフィッテングになりがちです。
例えば、777円に買った株のトレードがとんでもないマイナストレードだったとします。
この1件のトレードさえなければ全てうまくいくからと言って、【777円の株はトレードしない】という極端な条件を加えるというようなことをするとカーブフィッティングになってしまいます。
普通に考えればそれは流石に極端だからしないと考えるのですが、知らない内にこれと似たようなフィルターをかけているケースもあり得るということです。
まとめ
カーブフィッティングにならないように
1.トレードルールの数値を変更
2.トレードルールにフィルターを加えてみる
それでも実際の収支がおかしかったら
3.証券会社を変えてみる
今回の3つの方法論を使いこなせば期待値がプラスのトレードルールを作れる可能性が高いです!
古川一のトレード塾コンテンツでは今回のような部分をマンツーマンで教えたりお得な情報を提供したりしています。
ご興味あれば是非ともお試しください。お待ちしております!
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