裁量&システムトレードについて
こんにちは古川一(ふるかわ はじめ)です。
この記事はカリキュラム第15の内容になります。記事は古川監修/助丸編集で執筆しています。
今までの記事で投機→テクニカル分析→システムトレードと解説していきました。
今回は蛇足かもしれませんがその先の可能性のお話です。
先に注意ですが、この記事の内容の実践はシステムトレードでの検証・実戦で期待値をプラスにできるようになってから行ってください。
そして、トレードルールの実行に支障をきたす様なら無理にやらないでください。
以上を約束できる人だけこの先を読んでください。
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約束できますね?では本題です。
今回の記事は「システムトレード前提で作ったルールで、調整したり改良する所はもうないが成績を伸ばしたい」という方向けの内容です。
方法としては「裁量」の概念を自分のトレードルールに導入することです。
解説します。
「裁量」とは
「裁量」という単語を辞書で引くと”自分の意見でとりさばき、処置すること。”と出ます。
つまり”自分のシステムトレードルールに裁量を導入する”とは、”自分のシステムトレードルールに感覚の要素を追加する”ということです。
トレードや過去検証をしていれば「この時は嫌な予感がした、、、」とか「このパターンの時はうまくいくことが多い気がする」など考えがよぎることがあると思います。
その考えを出来るだけ数値化してトレードルールに導入して検証、トレードを行うのです。
感覚というあやふやでつかみどころのない要素をルールに追加するので、
勉強・経験・トレードの根拠のどれかが不足している状態だといたずらにリスクを上げるだけになってしまいます。
さらに付け加えると、勉強などせずに最初から感覚のみでいきなり資金を入れてトレードを始めてしまう方が大勢いますがそれをギャンブルといいます。
期待値や根拠のないギャンブルは往々にして負けます。
ここが冒頭で注意喚起した理由でした。
裁量を導入するメリット/デメリット
記事にして紹介する以上はシステムトレードに裁量を追加することにメリットもあります。
正直、難易度は高いと思いますがメリット/デメリットも載せておきます。
裁量を導入するメリット
・トレード成績を伸ばせる可能性がある。
・完全システムトレードのルールと比べて、良くも悪くも裁量を導入したルールは改良するときの自由度が高い。
・他人にマネされにくくなる ※マネされやすい(優位性のない)ルールは投機で勝ちにくくなってしまうためメリット足りうる
裁量を導入するデメリット
・検証なしで裁量を導入する事で何の根拠もなく感情に任せたギャンブルトレードをしてしまう可能性がある
・トレード一回当たりの判断が揺らいだり、悶々とする(精神的負担が増える)ことがある
・気付いたらルールを逸脱してしまっている状態になる可能性がある
・トレードするのが人間な以上、現在の感覚と1年後、5年後の感覚にズレが生じない保証がない
・裁量を含めた過去検証は数字以外も取り扱わなければならない為にデータ入力等の負担が大きい
・裁量の検証はリアルタイムでデータをとりその時の状況を記録する関係上、データが集まるまで時間がかかる。
・過去検証中は裁量を入れず、実際トレードするときになっていきなり裁量を入れると過去検証の意味がなくなってしまう
※裁量を取り入れるには、過去に検証したトレードルールに裁量を入れてみたらどうなるかを加味してリアルタイム検証しないといけない
・経験が不足していると過去検証中でのイメージではルール実行に問題はないのに、実際やろうとすると実行不可能なことが往々にしてある
新しく裁量ルールを取り入れる場合の確認事項
先ほどメリットよりもデメリットが多くあがりました。
「こんなにデメリットが多いんだったらやらないほうがいいってことか、、、」と思った方もいるかもしれませんが、
もし裁量を取り入れるなら問題が起きた時に停止するルールを作っておけばいいのです。逆にいえばそれを守ることが出来れば裁量を取り入れるのもルールの成績を上げる手段足りえます。
↓ルール停止の確認事項の例
「裁量ありの状態で過去検証する→小資金または資金を入れず動作テストを100回ぐらいする→本番→最大ドローダウン、ドローダウン期間に当たったら中止→回復まで待機or成績確認・改良」
※最大ドローダウン:過去検証上最も損が重なった時の損益率 ※ドローダウン期間:過去検証上一番長く資金が下がってから回復するまでにかかった期間
上記の「」内がちゃんとできれば基本的に問題はありません。あくまで裁量をルールに導入するのは成績を上げる手段の一つに過ぎないので検証の時に成績が改善されなかったら別の手段を使えばいいという話なだけです。
ただし、もっと言えば「」内がちゃんとできているかを誰かに見てもらった方がいいです。自分の感情が暴走しているときは自分では気付けないこともあるので、、、
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裁量要素の一例
最後にトレードルールに導入しやすい裁量要素を紹介します。
1,チャートパターンをざっくり分類して集計する
2,過去半年の日足チャートを見て、株価の位置によって取引判断の基準を作ってみる。例・高値圏なら強気に株数を多く取引するなど
3,5分足のチャートからエントリーする/しない、撤退する/しないを判断してみる
4,エントリー当日の気配でどう感じたかをメモしておき取引の判断材料とする
5,取引する時間帯で判断を変えたらどうなるか検証する
6,日経平均株価の調子に合わせて取引株数を調整する
一例を上げるとこんな感じです。
基本的に記録しておかないと消えて行ってしまうデータや数値化が難しい情報の部分が裁量判断になることが多いです。
いずれにせよ集計して検証し、いい成績が確認出来てから裁量&システムトレードをしましょう。
まとめ
「裁量&システムトレードにすると成績が上がる可能性がある、しっかり検証してから挑もう」
というわけでお疲れ様でした~( ^^) _🍵~~
今回は「裁量&システムトレード」についての解説でした。
トレードで生き残っていくためには自分を律してルールを実行する必要があります。
今回はその極地のようなお話でした。
カリキュラムは一旦ここが一区切りです。
ここまで読んでくださった読者の方々ありがとうございました。
ここまでなんとなくでも読破できただけでもすごいと思います。もうトレーダーとしての一歩を踏み出しているのかもしれませんね?
「この先も一緒に学んでいきたい」「一人だとやっぱり心が折れてしまいそう」と思った方は是非とも個別指導カリキュラムの方を受講ください。
重ねて、ご覧いただきありがとうございました
僕たちの夢で「オンライン個別指導で投資・投機の”勉強方法”を伝える塾」というのを考えています。
皆様の応援で実現するかもしれません。もしよかったらですがこれから何卒宜しくお願い致します。