勝率を求めると勝利が遠のく、、、え?
以前からもトレードで勝つためには勝率”だけ”ではなく、トータルで考える必要があると解説してきました。
そこで、今回の記事タイトルは「勝率を求めると勝利が遠のく」です。
前提知識として、タイトルで出てくる”勝率”という言葉の意味は
「すべての取引のうち利益が出た取引の割合」のことを言います。
例えば、100回トレードしたとして利益になったトレードが30回あったら勝率は3割、勝率30%のような感じです。
この前提をもとに本記事では「何故トレード初心者は勝率の高さに固執してしまいがちになるのか」、「勝率”だけ”を求めるとトレードでは勝つことから遠のくのか」
この2つのトピックについて自分の体験談を交えてまとめてみました。
今回の記事も株トレーダー、FXトレーダーなど、全トレーダー向けの記事です。
この記事で分かること
・勝率が高いルールを求めてしまう理由
・勝率が高い“だけ”ではトレードで勝つことができない理由
・トレードにおける勝率が重要ではない理由
株,FX初心者トレーダーが高勝率トレードを求めるのはなぜか(実体験含む)
私もでしたが、初心者トレーダーにありがちなのが勝率が高いトレードを求める傾向があります。
何故、初心者トレーダーは高い勝率を求めるのか、実体験から考えるに
勝率を求める一番の理由は、
トレードで損することがとにかく嫌!!!!
これが極普通の感情だと思います(笑)
だって、損したくないし…
「そんなの当たり前だろ」と思って思考停止してしまいがちですが、
この当たり前の感情を深堀していくと別の理由がいくつか隠されていることに、ある時気が付きました。
その理由に気が付くことで勝率に拘ることや、損切りできないことから脱出するヒントになりました。
負けた時の深層心理と高勝率を求める本当の理由
トレードで勝率を求める理由は色々あると思いますが、損が嫌だという表面上の理由以外にある深層心理は、
トレードで負けることは、自分が否定されたときの感情と同じ苦痛
が生じるからです。
この精神的苦痛から逃れる為に負けることが嫌で、高勝率を求め続ける理由になります。
もう少し、具体的にするとトレードで負けた時の深層的な感情はこちらです↓
・劣等感
・負けたことによる屈辱
・自分が悪いことをした
・ミスをした
これらの感情は、日常的に感じる不快な感情と似ています(下は例)
・会社で上司に怒られる
・嫌なことを他人に指摘される
・自分は悪くないのに悪者にされる
・したくないことさせられる(指図される)
トレードで負けるということは、これらの感情とほとんど同じ感情が発生します。
心理的には日常的に発生するこれらの不快な感情と同じです。
トレードで負けるたびにこの苦痛が蓄積することで
精神的にかなりのダメージを受けます
できれば、このような不快な感情は抱きたくないですよね。
トレードで損をするたびにこのような感情が知らず知らずのうちにどんどん蓄積されてった結果、トレードで損をしたくない=高勝率のトレードを求めることになるのです。
勝率が高い“だけ”ではトレードで勝つことができない理由
さて、高勝率を求める負けトレーダーの心理がわかったところで、
一体なぜ高勝率を求め続けるとトレードで勝てなくなるのかを紐解いていきたいと思います。
前回の記事を読んでくださった方はわかっていると思いますが、結局は損もあれば利益もあるで、そのトータルが利益になっていないと勝てるトレーダーとは言えません。
つまり、どんなに勝率が良くても収支のトータルで負けていたらこれから先も負け続けることになります。
勝率が高いトレードルールが悪いというわけではありませんが、勝率”だけ”求めることは無意味であり勝てるトレーダーにはなれません。
勝率”だけ”ではなく
トレード収支、期待値、取引回数などの他の要素にも目を配る必要があるのです。
詳しくは前回の記事で解説していますので、読んでいただければ分かると思います
勝率を上げようとすると、それに伴ってトレード回数が減少します。
詳しくは割愛しますが、勝率を上げるということはそれだけ狙いを済まさないとトレードできないので必然的にトレード機会は限定されてしまいます。
その結果、本来トレードでお金を稼ぐ目的であるのにトレード回数が少ないとお金を稼ぐ機会自体失われてしまいます。
しかし、殆どの方の理想は、
勝率が高い、かつ、多くの利益が出るトレード方法が知りたい!
ということなんだと思います。
しかし、先ほども説明したように、勝率をあげること=トレード機会がなくなりますし、
10000回トレードして勝率100%のようなルールを見つけるのなんて現実的ではありません。
例えば
勝率99%のトレードルールを持っていたとして、トレード機会を絞っているのでチャンスは年一回あるかないか、
値幅を取れたとして経験上では最大収支+50%が関の山、1%の確率で負けるし一度チャンスを逃したら来年まで利益ゼロ、
こんなルールじゃ本来のトレードでお金を稼ぎたいという目的が達成出来ません。
ここで皆様に質問です。
収支がプラスになる前提として
勝率は高いがトレード回数が少ないトレードルールと、
勝率は低いが取引回数が多いトレードルール
どちらの方がトータルの収支が高くなるでしょうか?
どっちがいいかは個人の自由ですが、
お金をたくさん稼げるほうは間違いなく、
勝率は低いが取引回数の多いトレードルールです!
「いやいや、儲けれる前提なら勝率が高くて取引回数のあるトレードルールがいいじゃん」
と言う人もいると思いますが、先ほども述べたように勝率をあげようとするとトレード回数を確保できないのでので両立はできません。
それよりも、一回のトレードで発生する利益の平均値(期待値といいます)が+1%で年間60回チャンスがあり、収支+60%を期待できるルールを運用する方がはるかに現実的です。
さらに言うとトレード回数を増やすと、出た利益を次のトレードに上乗せして回すことができ、それを繰り返すことで指数関数的に利益をあげていくことができます。(これを”複利”と呼びます)
結果、利益の出やすさ・安定度・ルール作成難易度からみて
「勝率が低くても取引回数と期待値の高いトレードルール」
を求めた方が合理的です。
以上が「勝率を求めると勝利から遠のく」というタイトルの意味でした
じゃあ最低どれぐらいの勝率があればいいのかというと
勝率が低すぎるとトレードの再現性がなくなるので限度はあります
最低でも10%くらいの勝率は欲しいところです。
参考までに、古川は色々なトレードルールを持っているますが、勝率60%のルールもあれば、30%のルールもあります。どちらも儲けが出ています。
まとめ
・勝率が高いルールを求めてしまう理由
負けることは精神的に苦しい
苦しさから逃れたいが為に高勝率のトレードを求めてしまう
又は、勝率が高い方が利益が出せると勘違いしている。=知識(経験)不足
・勝率が高い“だけ”ではトレードで勝つことができない理由
勝率が重要ではなく、トータルで稼ぐことが重要である
・トレードにおける勝率が重要ではない理由
勝率を求め過ぎると、トレード機会が少なくなる
トレード機会が多い方が儲けは多くなる
※ただし、勝率が低すぎるのも再現性がなくなるので限度はある。
結局は、儲けがでることが重要であり、勝率を求めることが重要ではない。
勝率にこだわる必要性はないというのが、今回の結論でした。
以上
最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。
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